ウレタンマットレスは、寝具として最も優れていることが証明され、ヨーロッパでのシェア率が60%となり、今後さらに世界的に普及されていくと予想されています。
しかし、新品のウレタンマットレスを開封した際の特有の臭いについて、最近、一部で健康への懸念が取り沙汰されているのも事実です。
この「臭いが発がん性物質と関連しているのではないか?」という噂を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ウレタンマットレスの匂いと発がん性物質との関連性について、科学的な視点から詳しく解説していきます。
安全にウレタンマットレスを使用するための知識を深め、健康的な生活を送るための一助としてください。
1. 発がん性物質とは?
発がん性物質は、人間や動物の体内でがんを引き起こす可能性がある物質を指します。
これらの物質は、DNAに変異を引き起こすことで、細胞の成長や分裂を異常にすることが知られています。
タバコの煙や放射線、特定の化学物質など、日常生活で接触する可能性があるものも多いです。
発がん性物質の影響は即座に現れるわけではなく、長期的な曝露が健康リスクを高めることが多いと言われています。
2. ウレタンマットレスの臭いの成分
ウレタンマットレスの特有の臭いは、製造過程で使用される化学物質に起因します。
特に新しいマットレスを開封した際に、独特な臭いを感じる方が多いのですが、この臭いの原因と発がん性物質の関係はあまり知られていません。
3. 発がん性物質とウレタンマットレスの臭いの関連性
ウレタンフォームの製造には、副資材の使用が欠かせません。
特に日本を含め、東アジアで製造されるウレタンフォームには、ウレタンを効率よく発泡させるためにメチレンクロライド(別名:塩化メチレン)という副資材が一般的に使用されています。
この発泡剤であるメチレンクロライドは、ウレタンを作る方々にとってはなくてはならない材料で、使用することによってウレタンはすごいスピードで発泡します。
要するに効率よくウレタンフォームを生成することで、コストを下げる取り組みです。
ところが、実はこのメチレンクロライドは「発がん性物質」としてすで認定されていて、ヨーロッパ地域、あるいはアメリカでは100%使用を禁じられているのです。
そして、このメチレンクロライドが「臭いのもと」になります。
臭いを発生させる物質があるのに、臭いが消えることはありません。実際は臭いが「なくなる」のではなく「慣れる」だけなのです。
4. 安全なウレタンマットレスの選び方
消費者が現状でそのように感じるのは、ウレタンが工業製品として扱われ、工業製品として製造されてきたことがひとつの要因です。
そして、工業用ウレタンが汎用的に寝具としてのウレタンマットレスに使用されているからです。
しかし、車のソファや断熱材として使用されるウレタンと『寝具としてのウレタンマットレス』が同じあること自体に無理があります。
言い方を変えると、寝具に使用するウレタンマットレスには、マットレス専用に製造されたウレタンが使用されるべきなのです。
つまり、「寝具専用ウレタン」を製造するメーカーのウレタンマットレスが、安全性と良質な睡眠の観点で選ばれるべき素材だということです。
この「寝具専用ウレタン」を使用しウレタンマットレスを製造するメーカーは、私が調べたところたった1のメーカーで
『グッドマットレス(goodmattress)』のみでした。
5. まとめ
私たちは人生の3分の1をベッドの上で過ごします。
そのため、食事やストレスなどに気を使っても、発がん性物質を含むベッドマットレスで寝ていては本末転倒となります。
発がん性物質と聞くと、その部分にだけフォーカスしてしまいがちです。
しかし、発がん性物質であるメチレンクロライドを使用しないことで、ベッドマットレスの最大の敵である湿気を防ぐ通気性であったり、体圧分散性も格段に向上します。
つまり、身体にとって最も適切なベッドマットレスとなるのです。
ベッドマットレスメーカーは、本当に多くあり、どのメーカーも自社の特徴をアピールするため、何が本当なのかが消費者には分かりづらいのが現状です。
ですので、目安のひとつとしては「発がん性物質を含まない」ウレタンを使用しているか否かで判断してみてください。
この他にも、良いベッドマットレスの条件やおすすめ製品を紹介していますので、御覧ください。